2022年11月26日(土)

中国はいま某国で

2011年8月9日

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谷口智彦 (たにぐち・ともひこ)

慶應義塾大学大学院SDM研究科教授(前内閣官房参与)

2013年1月から安倍晋三首相退任まで、同首相の外交政策演説を起案。2005〜08年、外務省外務副報道官。先立つ約20年『日経ビジネス』記者。元ロンドン外国プレス協会会長。東京大学法学部卒。1957年、香川県生まれ。

 ルードヴィヒ2世とその妃に扮したドイツ人男女が見守る前で新郎は新婦にバラの花束を渡し、ひな壇に上がって「誓います」を言う。2人はその後王様のガウンに包まれて、結婚証書をかざしつつ記念撮影。内庭に整列していっせいに接吻する、といった具合。

 実はこのお城で結婚サービス、元は日本人向けに始まったものと中国メディアは報じている。だとしてもいまや馬車の送迎、ディナーとホテル宿泊など全部込みで3400ユーロ(40万円弱)以上と定型商品化し、各国から若い男女を受け入れていた。

 中国から来たのは今年が初めて。しかも結婚式という元来プライベートで家族単位の行事に団体ご一行様でやってきた。はしゃぎぶりなど憂いや屈託と無縁だし、肉付きが良ければカネ回りも良さそうである。それやこれや、なんとも名状し難い印象を与えてこの話はニュースになった。

 中国人旅行客は日本人、米国人より旅先で多くのカネを落とすというから、31組の男女はそのあとパリにでも行って、エルメスとシャネルにピンポイント攻撃をかけたのじゃなかろうか。
 

◆WEDGE2011年8月号より


 

 

 


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