ルードヴィヒ2世とその妃に扮したドイツ人男女が見守る前で新郎は新婦にバラの花束を渡し、ひな壇に上がって「誓います」を言う。2人はその後王様のガウンに包まれて、結婚証書をかざしつつ記念撮影。内庭に整列していっせいに接吻する、といった具合。
実はこのお城で結婚サービス、元は日本人向けに始まったものと中国メディアは報じている。だとしてもいまや馬車の送迎、ディナーとホテル宿泊など全部込みで3400ユーロ(40万円弱)以上と定型商品化し、各国から若い男女を受け入れていた。
中国から来たのは今年が初めて。しかも結婚式という元来プライベートで家族単位の行事に団体ご一行様でやってきた。はしゃぎぶりなど憂いや屈託と無縁だし、肉付きが良ければカネ回りも良さそうである。それやこれや、なんとも名状し難い印象を与えてこの話はニュースになった。
中国人旅行客は日本人、米国人より旅先で多くのカネを落とすというから、31組の男女はそのあとパリにでも行って、エルメスとシャネルにピンポイント攻撃をかけたのじゃなかろうか。
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