2024年11月22日(金)

古希バックパッカー海外放浪記

2018年12月23日

100キロ走破は出だし好調

スタンリーに至る国道沿いの大農園。巨大な散水装置は自動運転

 12月28日。早朝4時半に起きてテントを撤収。スコッツデールから約20キロ続くサイクリング道を走る。現在は廃線となった森林鉄道の軌道跡を地元の慈善団体が整備。案内板によると往時は木材や石灰石などを運搬したという。

 20キロの区間は全くのお一人様走行であり誰もいない。未舗装だが落ち葉がクッションとなって走りやすく、天気にも恵まれ快適なサイクリング。

 その後川沿いの車道を約40キロ走り午後2時頃迂回路への分岐点に到着。ポテトチップスとクッキーで栄養補給。午後3時頃森林地帯(bush zone)入口の集落へ。聞くと「ここから先は30キロ以上人家がないぜ。セントヘレンズへ通じる国道に出るまでは“未舗装のラフな林道”だよ。」と脅すようなアドバイス。

嗚呼無情、ブッシュの悪路はどこまで続く

 森林地帯に入ると、全く道路標識がない。しかも次第に悪路となりタイヤが泥や砂に沈んで押し歩きする区間が長くなる。グーグルマップで現在地確認を何度かトライしたが無情にも“圏外”のサイン。偶にすれ違う作業トラックに道を聞くと「まっすぐ行けば国道にでられるけど相当に遠い」と異口同音に無情のコメント。

ブリッジポートの海浜公園でピクニックを楽しむ人々

 午後7時半に日没。月明かりがなく、8時にはヘッドライトを点灯しても路面がよく見えない。しばしばワラビーなどの夜行動物が飛び出してくる。砂地のデコボコの急坂を下っていたらブレーキが効かず、弾みで道路脇の藪に突っ込んでしまった。

 自転車を引起すと後輪の空気が抜けていた。藪の茨のトゲでパンクしたのだろう。ヘッドライトだけでは薄暗くてチューブ交換を断念。万事休す!

 パンクした自転車を押して人家があるところまで歩くしかない。落ち着いて周囲を見ながら歩いていると、ブッシュの中にはたくさんの夜行動物の目が光っていた。

⇒次回に続く

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。


新着記事

»もっと見る