安倍総理の米大統領選挙「加担」?
トランプ大統領は2月25日にホワイトハウスで開催した全国知事会で、「安倍総理が日本の自動車メーカーがミシガン州、オハイオ州、ペンシルべニア州などにおそらく7つの新工場を建設すると語った」と述べました。同大統領は、3月6日にもホワイトウイハウスで同様の発言をしています。
16年の米大統領選挙において、トランプ大統領は民主党が保持してきた中西部ミシガン州及びオハイオ州、東部ペンシルべニア州でクリントン氏を破り大統領の座を勝ち取りました。
しかし、実際は大接戦でした。オハイオ州は8.6ポイント差でしたが、ミシガン州は僅か0.23ポイント差、一方ペンシルべニア州も0.72ポイント差で1%以下でした。
この3州の選挙人は合計で54です。仮にこの3州でクリントン氏が勝利を収めていれば、同氏の選挙人は281、トランプ大統領のそれは250となります。大統領当選に必要な選挙人の数は270ですので、クリントン氏の勝利でした。
20年米大統領選挙ではミシガン州、オハイオ州及びペンシルべニア州を死守したいトランプ大統領と奪還したい民主党候補にとって、3州は明らかに最重点州になります。
恐らくトランプ大統領は、自ら安倍総理にうえの3州への日本の投資を強く求めたのでしょう。ノーベル平和賞受賞の推薦と同じパターンです。
勘繰ってしまえば、7つの新工場とは3州で勝つために少なくとも7つのカギとなる選挙区があるという意味です。その選挙区に日本に新工場を建設させるというトランプ大統領のしたたかな計算が存在します。
安倍総理は今後、議会民主党からトランプ再選に「加担」
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