【中学受験】成功を導く父親の役割

2019年9月30日

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高野健一 (たかの・けんいち)

中学受験専門のプロ家庭教師集団「名門指導会」

名門指導会算数科主任。問題の解法を一方的に教えるのではなく、生徒の答案やノートからその子の思考を読み取り、その思考に立脚した指導を心掛けている。中学受験だけでなく大学受験にも精通しており、中学入試で終わりでなく、一歩先を見据えた上で今必要な内容の指導を行っている。開成・麻布・桜蔭・女子学院などの難関校を筆頭に、多くの学校に合格者を送り出している。

賢いお父さんは「ピエロ」を演じられる

 中学受験の勉強を親が教えることが悪いと言いたいのではありません。ただ、こうした算数の魅力をわからずに、自分が便利と思う解法を一方的に教えてしまうのはやめましょう。もし、お子さんの勉強を見るのであれば、教え込むのではなく、一緒に考えてみるというスタンスがいいと思います。

 家庭教師でご家庭を訪問すると、最近はお父さんも一緒に授業を受けることがあります。受験算数を経験したことがないお父さんが、受験算数を知ると、「なるほど~、こうやって解くのですね! 算数っておもしろいですね!」と、とても感動します。すると、今度は子どもを差し置いて、「あっ! わかった!」とお父さんがのめり込んでしまうこともあります。お父さんが勉強を楽しむ姿を見せるのはよいことですが、あまりそれが続くと、デキルお父さんの自慢にしかならず、子どもはしらけてしまい、こちらも「一体、誰のための授業なのか・・・・・・」と思わされてしまいます。

 自分の知っているやり方で教え込むお父さんはダメ。子どもよりのめり込んで、デキル自分を自慢するお父さんもダメ。「だったら、どうすればいいのだ?」となりますが、一番理想的なお父さんは、ピエロを演じられるお父さんだと思います。

 たとえ解き方がわかっていても、「へぇ~、こんな難しい問題をやっているんだ~。たいしたもんだなぁ〜」と子どもをほめたり、「へぇ~、こんな解き方があるんだ~! 算数っておもしろいなぁ~」と感動してみせたりする。こうしたお父さんを演じられると、「へへっ、お父さんにほめられちゃった!」と子どもは嬉しい気持ちになり、「よーし、もっと難しい問題を解いて、お父さんを驚かせるぞ~!」と張り切るようになります。いつもそばにいないお父さんだからこそ、響く言葉をどんどん渡してあげましょう。中学受験におけるお父さんの大事な役割は、子どもが気持ちよく勉強できるようにしてあげることです。

(構成・石渡真由美)


  
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