2022年8月10日(水)

“熱視線”ラグビーW杯2019の楽しみ方

2019年11月3日

»著者プロフィール

選手を等しく出場させた南ア

 試合後の会見で優勝した南アフリカのラジー・エラスムスHCは、「このカップを取ると決めて自分たちを犠牲にしてきた。南アフリカのためにも持って帰らなければならなかった。ギブアップせずにやってきたことを誇りに思う」と語り、「スクラムがうまくいったのは今まで5試合でFW6人、BK2人の控えを作り、全員が同じような分数で試合に出た。プレーヤーの疲れの管理が重要だった。私たちの方が元気な選手が多かったのではないか」と勝因を挙げた。

 また、シヤ・コリシキャプテンは「気持ちを正直説明できない。チームメイトの喜んでいる顔を見れたことがベスト。多くの南アフリカ国民が優勝するとは思っていなかったと思うのでとっても素晴らしい日になった」と試合後に語り、HCについての質問には「選手に対して素直に具体的に言ってくれる人です。選手たちがSNSなど個人のことに夢中になっているとラグビーの方が重要だと諭された。観客は給料からチケットを買って観に来てくれているのだからと指導を受けた。私たちの考え方を変えてくれました」と答えている。

 この大会を通し攻守に要となったスクラムハーフのファフ・デクラークは、「コーチが決勝戦で勝つためのプランを立て、選手全員がプラン通りにできたということが勝利に繋がりました。南アフリカにとってポジティブなことが達成できて非常に良かったと思います。このポジティブな波をこれからも続けていきたいと思います」と勝因を語った。

悔しさを滲ませるイングランド・エディーHC(写真・筆者)

 戦略家エディー・ジョーンズHCの「なぜこういうパフォーマンスになったのか説明ができない。今までもこういう経験が何度かあるが、敗因がわからない」という言葉が印象的だったが、「世界で一番素晴らしいチームが優勝し、我々は世界で2位のチームになった。世界には私たちのことを認めてほしい。タックルあり、情熱あり、良いプレーもあったが残念ながら負けてしまった。それでも過去1番のW杯だったと感じている。日本にとってもよいW杯だったと思う」という言葉も加えておきたい。

 名将にも見えない勝負の深い世界。この競技の魅力を大勢の人たちが体感した今回のラグビーW杯。この夢の続きはどんな形となって人々を魅了してくれるのだろう。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る