GMATにも難解な英単語が含まれるなど、特別の対策をしないと厳しいそうだ。このため多くの日本人留学生もMBA対策用の予備校に行ったり、願書に添えるエッセイなどの指導を受けたりしている。準備期間は1年から2年はゆうにかかる。
HBSの学生の平均年齢は27歳で、おおむね20代後半から30代前半というのが中心的な年齢層のようだ。
アメリカ人学生は大学を卒業後、2、3年投資銀行かコンサル企業で社会人経験を積んで、その後2年間HBSで勉強するというパターンが多い。中には「2・2・2」と呼び、2年間投資銀行かコンサルで働き、その後2年間はプライベート・エクイティ・ファンド(PF)かベンチャーキャピタルに在籍した後に、HBSで2年学ぶという「黄金コース」ともいえるキャリアパスがある。
その後は、PFに戻るか、ヘッジファンドに職を得るかというコースが多いという。または起業途上にあるベンチャーに入ったり、在学中から起業したりする学生もいる。米国の他の大学にはマサチューセッツ工科大学(MIT)やスタンフォードのように1年制のビジネススクールを設け、ミッド・キャリア向けの教育を提供しているところもある。ハーバードは教育の充実を図るため2年制のMBAコースを長年崩さず維持している。
米国人学生の英語に苦労
学校生活の送り方は人それぞれで違う。1回の授業は80分で、HBSからは「1回の授業について2時間は予習するように」と標準的な勉強時間についての助言がある。人によっては要領よく終わらせて夜に友人と飲みに行く人もあれば、一日中ずっと勉強している人もいる。
授業での英語の水準だが、学生全体の3分の1が留学生なので、教授側も配慮してはっきりとした英語を話す。そのため、教授の話がわからないというのはあまりないという。ただ、クラスの授業はディスカッション形式なので、アメリカ人学生が話す英語が早すぎてわからないとか、アクセントが強い他の国の留学生の英語がわからず苦労することが多いそうだ。