また、5G技術も多くの企業の特許が絡み合ったものである。ファーウェイ保有の特許が最も多いものの、ファーウェイだけでそれにかかわる技術を全て網羅しているわけではない。
今回、米国の輸出管理政策の変更による一連の混乱の中で、RISC−Vを管理する財団は、法人の登記先をスイスに動かすことを検討している。グローバルの技術コミュニティーは、国民国家から距離を取らざるを得なくなっている。
米国は、中国の政治体制に安全保障上の懸念を示しており、一企業に対応を迫っている。しかし、中国の体制のもとでは、企業が管理する個人情報などに対して、国家がアクセスするのを防ぐことはむずかしいだろう。技術はすでに国家の枠を超えて、有機的に構築されている。ファーウェイなど一部の企業の参画を拒否することは、技術体系全体を放棄することになる。
問題の根源は、企業ではなく、中国政府の行動にある。企業の行動は、禁止的な懲罰を加えた契約で制約することはできるし、それは同時に、企業自らが国家によるアクセスに「対応」する際の制約ともなる。
国家による情報へのアクセスが安全保障上のリスクであるならば、技術進歩を止めるのではなく、その国家の行動自体を縛るような枠組みを作ることが必要だ。世界は、中国と米国だけでできているのではないのだから。
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■スポーツで街おこし プロ化だけが解じゃない
杉原海太、編集部(塩川慎也、友森敏雄、吉田 哲、濱崎陽平、川崎隆司)
Part 1 独特の進化を遂げる日本のスポーツに期待される新たな役割
Part 2 INTERVIEW 川淵三郎氏(元日本サッカー協会会長)
プロリーグ化に必要な4本柱 地域密着がクラブ経営の大前提
Part 3 先進事例に学ぶ 「おらが街のチーム」の作り方
Part 4 INTERVIEW 池田純氏(横浜DeNAベイスターズ初代球団社長)
スポーツで地域活性化 成否を分けるカギとは?
Part 5 岐路に立つ実業団チーム 存続のカギは地域との連携
Part 6 侮れないeスポーツの集客力 街の賑わい作りに貢献
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