From LA

2020年3月31日

»著者プロフィール

無保険者が罹患すると費用はいくらかかるのか?

 では、無保険者がコロナウィルスに罹患した場合、一体どれくらいの費用がかかるのか。実際にマサチューセッツ州であったケースで、検査、入院、治療を経て無事に退院できた女性に突きつけられた請求書は3万4000ドル以上だったという。また保険を持っていても、色々な項目がカバーされない安い保険だった男性のケースでは2万ドルが請求された。

 治療は受けたが治療費は支払えない患者が増えると、今度は病院が財政破綻する危険性がある。米国ではすでに医療従事者40名が亡くなっており、現場は悲惨な状況だ。医師看護師が不足し、医療機器も不足している。そんな中で医療を継続させるためには、給与を上げるなどのモチベーションが必要となる。政府による抜本的な医療改革が起きない限り、米国の医療崩壊は防げないだろう。

 大統領選挙に立候補中のバーニー・サンダース氏は緊急の記者会見を開き、「コロナウィルスにかかる検査、入院治療のすべてを無償化する」「医療現場の危機を回避するために、政府が全力を尽くして医療機器の補充、人員の確保に務める」「企業の倒産阻止、便乗値上げなどを監視する上位機関の設立」などを訴えた。

 国民皆保険制度に懐疑的だった人々も、まさに想定外の今回の事態に直面し、その重要性を考慮する時期が来ている。

  
▲「WEDGE Infinity」の新着記事などをお届けしています。

関連記事

新着記事

»もっと見る