2022年8月10日(水)

Wedge REPORT

2020年8月17日

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今後、高校野球がどうやって大会を開いていくべきか

 高野連幹部も「我々は開催して良かったと思っていますし、そうでなければゴーサインを出していません」と言い切り、このように捕捉した。

 「新型コロナウイルスの蔓延については我々も専門家ではありませんので、四の五の言える立場ではありません。ただ、1つ言えるのはグローバルスタンダードとして認識されつつある〝ウィズコロナ〟の社会において今後、高校野球がどうやって大会を開いていくべきかについて、この『2020甲子園高校野球交流試合』は方向性を示せたのではないかと感じています。いつまでも『できない』ことを前提に何も考えずに前へ進まなければ、経済と一緒で最後は潰(つい)えてしまいます。開催すれば、それはそれで批判する人も必ず出てくるでしょうが、それは覚悟の上。高校球児たちのためにも、我々が知恵を絞らなければいけないのです」

 もちろん新型コロナウイルスの感染状況にも大きく左右されることになるが、今大会の実施によって「新しい生活様式」の中での来年のセンバツ、そして夏の甲子園の復活開催に向け、高野連側は確かな手ごたえをつかみ取った様子だ。加えて同じくコロナ禍によって他のスポーツ協会と共催する全国大会の相次ぐ中止に見舞われ、苦悩している全国高等学校体育連盟(高体連)も「2020甲子園高校野球招待試合」の開催方式を手本にしようと動き始めているという。高野連側に異例となる〝呉越同舟〟の協力を仰ぎながら、近々に高体連主催の各高校スポーツ全国大会開催の準備再開を目指し、着手しているとのことだ。

 人類が初めて経験する新型コロナウイルスの脅威について、今後行き着く先の答えは誰にも分からない。従って何が正しい筋道なのか、まだまだ不透明なところが多分に残されている。しかしながら何もしなければ、そのまま終わってしまう。ある程度の批判も覚悟しながら、新型コロナウイルスの感染予防と拡大防止に最大限の注意を払いつつ〝共存〟も視野に入れながら「2020甲子園高校野球招待試合」の開催に踏み切った高野連は大きな一歩を踏み出したと言える。 

  
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