コロナ禍、第三者である同社が入ることで社内の風通しがよくなることも
総務経理業務でフルデジタル化が難しいと前述しましたが、その中でも特に人の部分、人事面は、その会社の経営者、過去の経緯等が影響することから、人事に関する全てのことをアウトソーシングで引き受けることは難しく、またお客様のためにならないと川西さんは話します。そんな中、コロナ禍における中小企業でここ最近人事面で同社が第三者として介在することで風通しがよくなることもあるそうです。
今年の春以降、出勤停止・残業代の減少などの労働時間問題、昇進ストップ、パワハラなどの人間関係も明らかに悪くなってきていることを感じる中、川西さんの会社側で、「目安箱業務」として、会社に聞きづらい、相談しづらいことを社員側から一次受けのクレームとして同社が対応することで風通しがよくなる場面が増えています。
また、コロナの前後によって、Jフォース社への問い合わせてくる経営者の意識変化について聞きますと、
- コロナ以前 → Jフォース社の考え方に共感を得て業務の依頼が多かった。
- コロナ以後 → 会社経営に余裕がなくなる、経営環境の明らかな悪化懸念から、経営者から人員削減を早期に対応すべき状況を切実に感じる。
早期にJフォース社への以降対応を求める場面も増加し、余程の厳しい経営状況から、今まで通りではない舵取りに向かっていることを反映していると川西さんは感じています。
上記にのようなコスト負担を掛けながらも、ブラックボックス化、複雑化している経理総務業務を内製化している際のリスク、そこからプロフェッショナル度の高い、外部に委託する。そこが当たり前化することで、中小企業の人材が本業業務に集中できる環境を提供し、次代に残していきたいという想いから経営者に川西さんは寄り添っていこうとしています。
同社が実際にどんな業務を行っているかを列挙してみます。
【総務アウトソーシング】
新しい勤怠ルールの構築、クラウド勤怠・人事・給与ソフト等のシステム設計、勤怠管理、勤怠集計、給与賞与計算、給与賞与の振込、給与明細のアップロード、住民税の振込や手続、退職金の計算や振込、電子申請を活用して労働保険社会保険に関する入社から退社に至るまでの全ての手続(各種健保組合や厚生年金基金も対応可能)、クラウド上での社員相談窓口の設置、労働局等の行政機関への対応、コアな総務業務のほとんどをアウトソーシングで引き受けています。
【経理アウトソーシング】
新しい経理業フローの構築(合理的かつ簡便)、キャッシュレス化やIT化の推進、会計ソフト入力(現金帳・通帳・カード明細・その他請求書等)、製造原価報告書の作成、予算実績表の作成、減価償却台帳の作成、部門別損益計算書の作成、発生主義での対応(現金主義も対応可)、月次試算表の作成、請求業務(請求データ集計・請求書発行・売掛金一覧表作成・売掛金消込)、支払業務(経費精算金額や支払金額リスト作成・買掛金一覧表作成・精算振込業務)、資料整理といった、コアな経理業務のほとんどをアウトソーシングで引き受けています。
社労士法、税理士法が抵触する業務については社労士事務所、税理士事務所にてご契約及び対応となります。
崇高なビジネスモデルを持たずに、中小企業の困り事に寄り添うと川西さんは話していますが、上記のアウトソーシングを対応している、対応できている時点で、Jフォース社の高いDXレベル、士業としてのプロフェッショナル度の高さを証明していると感じます。
最後に、今後の展開、想いについて川西さんにお聞きしました。
昨今の総務経理業務に関する記事や広告を見ると、「●●を入れるだけで会社が良くなる!!」という文句を数多く目にします。もちろん、最新のシステムやツールを導入することにより様々な課題を解決できる場面もあるかと思いますが、そこには必ず「人」が介在します。
「誰がどのようにどのような目的で責任を持って運用し続けるのか?」、という視点が入っていないと、数年後に必ず「難解かつ、非効率な運用フローやルール」がそこにでき上がってしまします。
私は、「第三者」としてお役様の総務経理業務の運用を行っていくことが弊社の存在意義だと確信しております。お客様の日頃の業務を運用する過程で、常にその会社ごとの「最良な運用方法」を検討する。そして必要があればお客様と一緒に改善を行い、速やかに実行する。
中小企業の限られたリソース(人・モノ・カネ)をできる限りバックオフィス業務ではなく、本業の「営業や製造、IT投資や海外進出」に使っていただくお手伝いがこれからもできましたら、それが最上の喜びです。
これからも私含めて社員一同精進してまいります。
私もお客様からたくさんのことを学ばせて頂きたいと思いますので、これからも新たなお客様との出会いを楽しみにしおります。
地元を大切にしながら、次代に残すべき中小企業と寄り添って行こうとする川西さんの事業展開が今後も楽しみであり注視していきたいと思います。
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