2024年6月17日(月)

オトナの教養 週末の一冊

2020年12月29日

ロックダウンでグローバリゼーションは強制終了か?

 現代ではグローバリゼーションという言葉が広く使われていますが、新型コロナウィルスの蔓延もグローバリゼーションそのものです。2020年のコロナ禍は、人間社会の抱える問題をリアルに浮かび上がらせてくれました。

 最大の問題は、市民生活を厳しく規制して感染を防止するか、それとも経済振興を続けるかということになります。グローバリゼーションの進んだ現代では、二者択一で解決されない問題であり、試行錯誤を繰り返しながら被害を最小限にしていくのが最善の策ということになるのでしょうが、為政者の力量が問われます。

 そしてもう一つ問われるのが市民の、というより、一人ひとりの人間性の問題になるかもしれません。見えないウィルスの恐怖という生々しい現実を相手に、社会に対してどのような生活態度をとるべきなのかは、難しい問題です。

 模範解答のない問題に取り組むのは学者や政治家だけの責務ではありません。人類は長年、哲学や宗教で深い世界を追求し続け、巷(ちまた)にはこれらの叡智が詰まった知が溢れています。

 厳しい現実を前に、人類の救済のために知を結集させ世界が協力していくのか、あるいはグローバリゼーションの強制終了も辞さない独自の道を歩んでいくのか――2021年はより一層グローバリゼーションの岐路に直面する年といえるでしょう。

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