2024年11月22日(金)

使えない上司・使えない部下

2021年5月21日

「シングルマザーの生活を確立したい」

江成道子さん

 「使える、使える」といった言葉を聞いたことは、もちろんあります。会社員の頃、特に管理職として部下を持った時に感じました。上司の側からすると「使えない人」は視野が狭く、感情的になりやすい。自分の価値や考え、正義にこだわる傾向があります。問題があった場合も様々な理由をつけて正当化をしようとするのです。それでは物事が複雑化し、解決しません。

 例えば、シングルマザー支援をする際に、相談に訪れた女性の側だけに立つと「大変なんですね。困りましたよね」と感情に走りやすくなります。私たちは、シングルマザーが生き生きと生きてくためには何をするべきか、と常に考えることが必要なのです。社員やスタッフには、広い視野で捉えてほしい。

 ここの社員やスタッフは、ほぼ全員が女性。代表である私からすると、皆に伝える時に業績や売上、利益の数字だけでは正確には伝わらないと感じています。女性はそこに感情がついてこないと、上手くは伝わらないケースがあるのです。感情を大切にしないといけない。だからこそ、その人の納得感を高めてもらうためにも仕事をどんどんと任せています。そのうえで数字を理解してもらえるようにしたい。

 ひとりで進めたほうが早い場合もあるかもしれませんが、シングルマザー支援協会は私だけの組織ではないのです。社会に貢献していく社員やスタッフに育て上げなきゃいけない。ですから、どんどんと仕事を任せます。私の器でこの組織を納めていいのか、といつも自分に言い聞かせています。私は、優秀な人ではないのです。勢いやスピード、強運はあるのですが…。優秀な人はたくさんいます。社員やスタッフは、私の力を超えることができるはずです。皆が私に合わせているようではもったいないじゃないですか…。私の器は、そもそもそんな大きくはないのです。

 創業の頃から、副代表を始め、皆が私を助けてくれます。副代表は当時から「友達になるのはやめようね」といつも言っています。女性同士の創業メンバーは仲良くなる一方で、仲違いする場合もあるのです。ともにせっかく「シングルマザーの生活を確立したい」といった同じ目的を持っているのですから、仲違いなんてもったいないでしょう。私が、強運だったのです。彼女と巡り会うことができたのは…。読者の皆さんには、こういう団体があることをぜひ認識していただきたいですね。

一般社団法人日本シングルマザー支援協会

  
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