2024年3月4日(月)

Washington Files

2021年7月12日

 今回のような災害が起こった場合、人命救助活動をいつまで続けるかについては、様々な考えがある。

 英国BBC放送によると、世界各国における災害救助活動に従事する国連では、災害発生後1日から2日の間に生存者が見つからなかった場合、通常その「5~7日後」で人命救出・救助活動を終えることになっているが、現実世界では、その後に生存者が発見されるケースも少なくないという。

 同放送は、具体例として、2013年5月、バングラデシュで、工場の倒壊事故が発生した際に、17日後に、かすかな泣き声で助けを求める少女が見つかり、救出されたほか、2010年1月、ハイチ地震では、27日後にがれきの中から男性の生存者一人が救出されたケースなどにも言及した。 

 しかし、災害発生時の細かな状況、気象条件、建物などの倒壊状態、現場周辺の状況、被災者の年齢および健康状態などの要因も関係するだけに、すべてのケースを一概に判断するわけにはいかない。

 この点、マイアミの悲劇の場合も、「14日間」で救出活動を停止したことの是非について、安易な結論を出すことは、極めて困難と受け止められている。

 なお、同市消防署当局は、今後も、2週間程度は、行方不明のままとなっている居住者の遺体収容に全力を挙げることにしている。

本格的原因究明

 一方、ロサンゼルス・タイムズ紙報道によると、地元検察当局は、今回の事故について、本格的原因究明に乗り出したが、居住者遺族関係者からは、マンションタワー所有会社に対し、すでに最低6件の損害賠償請求訴訟が起こされている。

 また、突然倒壊したマンションタワーは、去る1981年に完成したものだが、着工数年前に、海岸に面した建物建築には用水引き込み、下水処理上の問題があるとして、市当局から「開発一時停止命令モラトリアム」が出されたことがあった。しかしその後、改善措置コストを業者が負担することで、工事が進められたと言われる。

 わが国でもつい最近、静岡県熱海市で土石流災害が発生、今なお懸命の救出作業が続けられている時だけに、マイアミのマンションタワー倒壊事故は、その後の対応含め他人ごとではない関心事となっている。

  
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