斜めに走る現代自動車
現代自動車も自動運転時代のユニークなコンセプトカーを出していた。「M Vision」という小型のシャトルのような四角いデザインの小型車だが、Eコーナーモジュールという各ホイールがそれぞれ360度回転する、というコンセプトだ。つまりホイールをそれぞれ90度回転させれば車が横向きに動くことが出来るし、斜めに移動することも可能だ。
この車のもう一つの特徴は、ステアリングがモジュールユニットになっており、スライドして位置を動かせる、という点。右ハンドルでも左ハンドルでも、あるいは1人で乗るならセンターにステアリングを設定してシートの真ん中に据えることもできる。
さらにフロントグラスにはホログラム式のモニターが投影されているが、これを消すとガラスが素通しとなり、前方の視界が広がる。前方確認をしたい場合、あるいは景色の良い場所で停車して眺めたい時などに、かなり大きなフロントグラスとなって視界が広がる、という仕組みだ。
現代ではこの車を実際に売り出す予定もあり、2万ドル台が予定されている、という。シンプルな作りだけにカーゴ、あるいは自動運転タクシーとしても活用できそうだ。
注目のスタートアップ「INDI EV」
ハード、ソフト両面で新しさを打ち出したのはロサンゼルスのスタートアップ、INDI EVの「INDI ONE」だ。この車は「世界初のVIC(車とコンピュータを結合させたもの)」を標榜している。もちろん現在の車はすべて車載コンピュータが存在するが、INDI ONEに搭載されているのはハイエンド・コンピュータでコンソール並みのゲームも楽しめる、という。
またVIC、はライフアシスタントと呼ばれるバーチャルアシスタント機能を持ち、話しかけたり音楽をかけたり、エアコンの温度設定をすることにより、車がドライバーの習慣を学習しより快適な車内空間を用意することが出来る。
もちろんこうしたアシスタント機能は多くの車が持っているが、INDIの特徴として車外、車内のカメラを使ってムービーを撮影し、それをVICを使ってその場で編集、ライブストリーミングビデオとして配信する、といった高度な機能も持つことだ。INDI開発者によると「自宅のデスクから車内へ、スムーズに移行し同じクオリティの事ができる」ことを目指した、という。