2024年11月21日(木)

山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2022年9月2日

変人奇人と呼ばれる人が新しい価値観を創造している

 過去2年間コロナ禍とウクライナ戦争のため、日本の劣化ないしは立ち遅れが目立つようになってきた。 現状維持だけではリスクが高いから、日常からの離脱を図る方がまだ成功率は高い。 一般的に日本人社員は安定性を好むことが多く、外人社員は多くの経験をするために業務の移動や配置替えは好む傾向にある。

 日本の成熟社会は余りにも安全性が高いために月並みな発想の人材はリセットをすることができず、変革の機会を失くすケースが多い。日本人社員は同じ業務の繰り返しの方が人脈形成に有利だと考えるが外人社員は能力の向上を考えて次なるステップを求めて変化を経験する方を選ぶようだ。

価値観の変化はどの時代にも起こるのは当然である

 今や中国もインドも大発展の流れが定着してきた。昔のガンジス河やダリットの不幸はもはや遠い昔の姿である。 時代の変化は益々加速して新しい時代の到来が期待されるようになってきた。 これからは異質を乗り越えて協力することが新潮流になっている。 その意味からすると日本だけが過去30年間世界から取り残されている感がある。

 1990年までの大成功に胡坐をかいて変化を望まなかったようにも見える。 発展途上国が追いつき追い越してゆく姿をみて未だに「嫌中や嫌韓」などと島国根性まる出しの日本人がいるのは恥ずかしいばかりである。 日本が世界をリードするには過去の価値観にこだわっていては話にならない。

 90年代の金融危機に怯えて古い成功体験にしがみつく気持ちも分るが世界の発展途上国が広い視野で多様性のある新しい価値観を追いかけている現実に目を向けるべきではないのか?

 2000年には世界で2位だった一人当たりのGDPも2021年には28位(IMF調査)にまで後退してしまった。韓国や台湾に追い越されるのは時間の問題だと言われているがこの体たらくの理由は何なのか?

 単一民族で島国の中で視野が狭いと言われる日本人は横並び意識が強く、お上(政府)のいうことに従順で、世間の目を気にし過ぎる国民性から抜け出られないように見える。筆者が提言してきた「異端の薦め」とは社会的な常識にとらわれず奔放に発想したほうが健全ではないかという考え方である。

 なんでもお上の言うことだけを後生大事に守るだけではなく、世間の常識だけを鵜吞みにするのではなく広い視野で多様性を持った発想で新時代を開拓してゆくべきだと思っている。

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