2022年12月2日(金)

解体 ロシア外交

2013年6月3日

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 ロシアが米軍やNATOがロシアの近隣地域に浸食してくることを警戒し続けてきた状況に鑑み、この発言に対する驚きの反応は各地で見られた。だが、これまでも米国がアフガニスタンで起してきた失態をロシアは見過ごしてきたこともあり、ロシアが米国の動きを容認しているのは明らかである。

 その背景には、ロシアの南部国境の安全、安定が極めて重要だということがある。アフガニスタンが混乱すれば、それは中央アジア、ひいてはロシアに波及する。他方、アフガニスタンでの軍事展開が大きなコストを必要とするのは明白であり、ロシアはその役目を米国に委ねて、漁夫の利を得ようとしているのだろう。

 他方、ロシアもCSTOをベースに、アフガニスタンの安定化に貢献する意欲を表明している。CSTOの役割は、2014年後に国境地域で生じる負の影響を最小限に抑えることだと発表されており、その一環として、ロシアはタジキスタン・アフガニスタン国境に国境警備を導入検討しており、それを議論するために、5月半ばにロシアの特使がアフガニスタンに派遣された。

 それでも、ロシアの動きは限定的だと言え、米国を他の問題で牽制しつつも、アフガニスタン防衛を米国に任せ、いいところ取りをする現実主義をまざまざと見せつけていると言えそうだ。

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