2024年11月22日(金)

Wedge REPORT

2022年12月7日

シューズとともにプレー技術の発展も目指す

 こうしたトップ選手の要望に応えたシューズの開発が日本サッカー全体のレベルアップに寄与するという。「SNSをはじめとする情報技術の発達により、細かなシューズの機能まで見る人が増えている。中には、自分のプレースタイルに合った選手が履いているモデルを選んでいる人もいる」とアシックスジャパンコアパフォーマンススポーツビジネスプランニング部の金田淳志氏は語る。

 こうした動機でシューズを選ぶ人の感覚と、トップ選手の感覚は必ずしも一致しないという。同社は、そうした人たちの声も拾い上げて部活動や子ども向けシューズをアップデートする。

 「SNSなど情報技術の発達により一般の消費者も多くの知識が得られるようになり、さまざまなスパイクを選ぶようになっている。そうした個別のニーズを汲み取り、痒い所に手が届く商品開発を進めていきたい」と金田氏は話す。プレーに磨きを上げてシューズにこだわる、その要望に応えてまたサッカーが上達する。日本メーカーが日本人のために商品に磨きをかければ、また日本サッカーの新しい未来が切り開けるかもしれない。

 
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 平成の時代から続く慢性的な不況に追い打ちをかけたコロナ禍……。 国民全体が「我慢」を強いられ、やり場のない「不安」を抱えてきた。 そうした日々から解放され、感動をもたらす不思議な力が、スポーツにはある。 中でもサッカー界にとって今年は節目の年だ。 30年の歴史を紡いだJリーグ、日本中を熱気に包んだ20年前のW杯日韓大会、 そしていよいよ、カタールで国の威信をかけた戦いが始まる。 ボール一つで、世界のどこでも、誰とでも──。 サッカーを通じて、日本に漂う閉塞感を打開するヒントを探る。
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