2024年12月20日(金)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年7月2日

 この論説は、トルコの政策をソフト・パワー重視、ハード・パワー軽視のように言っていますが、その点は違うのではないでしょうか。トルコは徴兵制で国防予算はGDPの2.35%です。ソフト、ハードいう問題ではなく、中東のように対立がある地域では全方位外交など成り立たないという点が重要なのではないでしょうか。

 トルコ外交は、戦略的に良く考えられていたとは思いますが、シリア問題をめぐる情勢は、トルコ外交の変更を余議なくするものです。この論者が言うように、米、NATOとの協調に回帰する方向性が考えられます。

 いずれにしても、トルコは7500万人の人口を有する大国であり、親日的な国です。日本として重視すべき国であることに変わりはありません。

 ただ最近、デモの暴徒化など、エルドアン政権のイスラム強調政策に対する反発が出てきていますので、エルドアン政権は内外において困難な局面にあります。

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