2023年11月28日(火)

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2023年4月23日

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池田 瞬 (いけだ・しゅん)

経済ジャーナリスト・書評家

ビジネス・経済分野をカバーする現役ジャーナリスト。取材活動のかたわらライフワークとして書評執筆に長年取り組んでいる。国際問題、メディア、音楽など幅広いジャンルに関心がある。

 企業がレピュテーションリスクに敏感になっている。レピュテーションリスクとは、企業のネガティブ情報が世間に広まり、会社の信用やブランドが毀損される損失リスクをいう。

(whyframestudio/gettyimages)

 最近も回転寿司チェーンの迷惑動画の投稿や、電力会社の相次ぐ不祥事、石油会社トップの女性への不適切行為など企業をめぐるニュースが多く報じられ、それらは企業評価に直結している。外食チェーンの迷惑動画のように会社が巻き込まれて被害者になるケースもあるが、関西電力のように不祥事が連鎖し「身から出た錆」ともいえるケースでは、当然ながら大きな批判を浴びた。

SNS時代では、情報は瞬時に拡散

 レピュテーションリスクの形態にはさまざまなバリエーションがある。製品やサービスの不具合、従業員や経営者の不祥事や内部告発、客や消費者の評価などのほか、人権、環境、地政学リスクなどの社会課題や国際情勢に関わる問題など多岐にわたる。こうした環境下でひとたび何かトラブルが起きると、企業イメージは悪化し、株価や売り上げの低下、経営者の責任追及、さらに巨額賠償やリコールにつながっていくケースもある。

 たとえば、製品やサービスの品質に関わる欠陥やトラブルが起きると消費者やユーザーから批判され、SNSでは悪い評判が瞬時に拡散する。時代の潮流に乗れない技術革新の遅れや経営の怠慢も企業にとっては大きなリスクになりうる。

 人の問題も重要だ。数年前のいわゆる「バイトテロ」や、最近の迷惑動画投稿などはその典型であろう。従業員や客によるこうした行為は、食べ物を粗末にせず、食の環境を衛生的に保ってきた日本人の伝統的価値観に照らしても容認できず、厳しい批判は免れない。


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