祖国は敗戦で戦争が終わったのにインドネシア独立のために戦い、多くの命が独立戦争で散ったという。当時の事情とその理由を知る由もなかったが、天皇陛下が終戦の際に「日本と共に東アジアの解放に協力してくれた盟邦に対して済まなく思う」との玉音放送を聞いた将兵たちが自ら進んでとった行動である。インドネシア人は、一緒に戦ってくれた日本人を心から尊敬し信頼しているという。
もう一つ面白いエピソードがインドネシアに古くから伝わる「ジョヨボヨ王の予言」という伝承である。「我らの王国は白い人々に支配される。彼らは離れたところから攻撃をする魔法の杖を持っている。白い人々からの支配が長く続くが、空から黄色い人がやってきて白い人々を追い払ってくれる。この黄色い人も我らの王国を支配するがトウモロコシの寿命と同じくらいの期間しか居ない」。この伝承は12世紀の東ジャワのジョヨボヨ王の書いた「パラタユダ」という民族の叙事詩にある一節であるが、インドネシアの人々は350年間も支配したオランダから日本軍が解放してくれたことを感謝しているのである。
今年のバリは建設ラッシュである。10月にはAPECがあるのでデンパサールのングラライ空港もAPEC会場へのバイパス道路の整備も急ピッチだ。今回のAPECはTPPの参加を議論する場でもあるが、アセアンにおける日本の存在感を示す場所でもある。JKT48はインドネシア人に受け入れられて大人気である。今回のAPECでは我が安倍晋三首相が大活躍することを心から期待している。
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