人でしか扱えない技術
鉄板にバーナーで高熱を当てると同時に、ホースで水をかけながら冷えるときの収縮を利用して鉄板を曲げる「ぎょう鉄」と呼ばれる匠の技を本社工場で見学した。1人で行うこの作業を習熟するには10年はかかるという。船首や船尾のカーブした形状の部分で曲がった鉄板が多く必要になるため、この作業は不可欠だ。
最も大きな課題は、このような技術を継承する人材の確保で、協力会社が廃業することも少なくなく、旭洋造船では、自社採用を増やすことで技術の継承と生産量の維持を確保しようとしている。
2024年11月24日(日)
2023年12月2日
鉄板にバーナーで高熱を当てると同時に、ホースで水をかけながら冷えるときの収縮を利用して鉄板を曲げる「ぎょう鉄」と呼ばれる匠の技を本社工場で見学した。1人で行うこの作業を習熟するには10年はかかるという。船首や船尾のカーブした形状の部分で曲がった鉄板が多く必要になるため、この作業は不可欠だ。
最も大きな課題は、このような技術を継承する人材の確保で、協力会社が廃業することも少なくなく、旭洋造船では、自社採用を増やすことで技術の継承と生産量の維持を確保しようとしている。
船を造り(造船)、船を動かし(海運)、貨物を出し入れする(港)─。海に囲まれた日本は、これら3つを合わせた「海事産業」がないと成り立たない。だが、足元の状況は厳しい。人手不足や高齢化など、他産業よりも深刻な危機に直面しているからだ。海事産業の現場を歩き、課題解決に向けた取り組みについて取材した。
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