2024年5月27日(月)

Wedge REPORT

2024年3月18日

 おかげで、粉寒天をコーヒーや味噌汁に溶かして飲む、料理にそのままふりかけて食べる、ご飯を炊くときに混ぜる、糸寒天を麺のかわりに使うなど、新手の利用法が編み出された。寒天自体も見直され、可能性が広がった。こうして、単品ダイエットのブームが明るい効果をもたらすことも珍しくない。

バナナ、キャベツ、エノキタケ……流行しては消えるを繰り返す

 08年にはテレビ番組の影響で「朝バナナダイエット」が大流行したが、批判も多かった。それとは別に「黒酢バナナダイエット」もあった。バナナ1本、黒酢200㎖、黒砂糖100グラムを器に入れて電子レンジで加熱し、一晩寝かせるだけ。

(Agustin Vai/gettyimages)

 発案した料理研究家の村上祥子によると、バナナと黒砂糖をそのまま摂るより、有効成分を黒砂糖に溶け出させることで、体内への吸収率がアップする。また、酢酸と糖分を一緒に摂ると食べたものをエネルギーに変換する「クエン酸回路」が活発に働き、脂肪の分解が促進され、疲労回復の効果もあるという。

 バナナに豊富なカリウムはむくみ解消に効果を発揮し、食物繊維とオリゴ糖は腸内環境をよくして便秘の改善に活躍する。体脂肪率を下げ、むくみ知らずでほっそりスリムな体になるのだそうだ。

 基本の飲み方は、大さじ1杯を4倍量の水、または100ml の牛乳か豆乳で割って1日3回。たしかにバナナが入ると黒酢の刺激がやわらぎ、飲みやすくなっておいしそうだ。高血圧、高血糖、高コレステロールの予防と改善にも効果があるとうたわれているが、はたしてバナナで痩せられるかは疑問である。

 07年、テレビで紹介されるとまたたく間に話題になり、短期間であえなく消えたのが「キャベツダイエット」。キャベツ6分の1個をザク切りにし、食前に10分以上かけてしっかり噛んで食べるだけ、というものだ。

 「硬い食感が満腹中枢を刺激して食事量が減らせ、食物繊維の効果で糖質の吸収をおだやかにし、脂肪分解酵素の働きを助けて体脂肪もみるみるダウン」がうたい文句だった。その後、流行する「食べ順ダイエット(野菜→たんぱく質の主菜→主食の順番で食べ、血糖値を上がりにくくし、脂肪の吸収を抑えるダイエット法)」のはしりである。

 静かなブームが長く続いたのが、「エノキタケダイエット」である。字面を見ると笑ってしまうが、エノキタケにしか含まれない「エノキタケリノール酸」が内臓脂肪を減少させるうえ、エノキタケにしか含まれない「キノコキトサン」を含有して食事で摂取した脂肪を消化吸収する前に便として排泄させ、硬い細胞壁に守られた食物繊維が腸の蠕動運動を活発にし、体を腸から美しくしてくれると、強固に理論武装していた。


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