2024年4月15日(月)

食の「危険」情報の真実

2024年3月14日

年間300人が餅で死んでいる

 窒息といえば、正月の餅による高齢者の死亡事故を思い浮かべる人も多いだろう。国や自治体、報道機関による注意喚起が恒例行事のようになっているが、事故はなくならず、毎年300人近くが餅を食べたことで命を落としている。

 餅だけでなく、ご飯やパンなどの炭水化物は窒息事故の原因として上位にあがる食品だ。これらの食品は、一口にたくさん詰め込んだり、よく噛まずに飲み込んだりすると、口の中に貼り付いて取れにくくなり、気道を塞ぐリスクが高い。

 柔らかいパンはよく噛まなくても簡単に飲み込めるが、パンは口の中で水分(唾液)を吸収すると粘着性が高まる。過去には中学生がパン食い競争で窒息死したこともあり、早食いしたり一度にたくさん口に入れたりせずに、ゆっくり味わって食べるようにしたい。

離乳食のリンゴは加熱必須

 固くて噛み切りにくいものも、十分に小さくならないまま飲み込んでしまいがちなので、窒息につながることが少なくない。リンゴやイカ、水菜、エビ、貝類などだ。

 中でもリンゴは食物繊維やカリウムなど栄養豊富で離乳食初期の赤ちゃんにもお勧めの食材だが、昨年保育園でおやつとして出されたすりおろしたリンゴを食べた生後6カ月の女児が死亡している。報道によると、園では薄く切った後におろし金ですりおろしたリンゴを麦茶といっしょに出していた。

 リンゴはすりおろしても大きめのカケラが混入することがあり、それがのどに詰まった可能性があるという。この事故の約1カ月後にも、別の保育園で給食のリンゴを食べた8カ月の男児が意識不明となり救急搬送されている。こちらの園ではリンゴをサイコロ状に小さくカットしていたが、男児はうまく食べられなかったようだ。

 こうした事故を防ぐために、リンゴは離乳完了期までは加熱することが推奨されている。また、噛み切りにくい野菜の水菜は1~1.5センチに切るなど、噛まずに飲み込んでものどに詰まらない大きさにするひと手間を忘れずにしたい。

イクラで重い後遺症も

 窒息するイメージはあまりないが、焼きのりも注意したい食材のひとつ。唾液を吸収して飲み込みづらくなるためだ。子供に食べさせるのは2歳以上になってからにし、刻みのりはかける前にもみほぐして細かくしてあげよう。他に鶏肉のそぼろ煮やゆで卵、煮魚などものどに詰まらせやすい食材であることが分かっている。


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