2024年7月13日(土)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年12月4日

 その中国とインドは、勿論エネルギー資源やインフラ契約をめぐって競争しており、中国の方が一歩も二歩も先んじている。ただ、同じ様にアンゴラ、スーダン、ジンバブエ等の独裁政権を支援しているのに、先頭に立つ中国に対する風当たりの方が強く、中国は、一部のアフリカの人々から、「暴虐な独裁者を支援し、民主政権を腐敗させる新植民地主義者」と冷笑されている。

 さらに、相手の縄張りの侵食となると、インドの方が上手だ。モノを売ったり鉄鉱石を採掘したりでは対等に勝負できても、病院の運営や企業の経営となると、未だに国営の中国企業よりもインド企業の方に分がある。

 要するに、20世紀初頭にマハトマ・ガンジーは、「インドは搾取的な西側のように工業製品を売って原料を買うのではなく、アフリカとは考えやサービスをやりとりするようになる」と願望をこめて予測したが、現実はそうならなかったということだ、と論じています。

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 アフリカ諸国の独立前、すなわち、植民地時代においては、東南アジアは華僑、アフリカ、特にその東部、南部は印僑、アフリカ西部はレバノン・シリア商人と言う住み分けがあったように記憶します。だとすれば、インドとしては、その伝統的な市場を中国に侵食されているわけであり、特に、通商以外の分野、地下資源開発の大規模投資などでは、中国の攻勢に後れを取っているわけであって、その捲き返しを考えるのは当然です。

 当面は、資源開発などの大規模プロジェクトにおいては、政府からの大々的融資を受け、治安確保のためには軍隊の派遣も辞さない中国と対抗するのは容易ではないでしょう。

 しかし、現地人にとって、昔からの馴染みであり、皮膚の色もあまり変わらない印僑と較べて、中国人には違和感があり、この論文にもある通り、企業やプロジェクトの経営にはインドの方が強みがあるのでしょう。

 長い目で見れば、インドがアフリカで成功する要素は大きいのではないでしょうか。

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