野木の父・浩一郎(仲村トオル)は元検事の弁護士。地元の有力者とのつながりもあって、事故はカオリの運転ミスで終わらせた。
奏(石原)と梅田祐希(矢本)だけが友人たちの間では司法試験に合格。奏は検事に、梅田は弁護士になる。
立ちはだかる2つの死の真相
海外でのボランティア活動などをしてきた、野木(亀梨)が帰国。父の浩一郎に「(交通)事故を起こしたカオリも、奏の父親を殺したのもあんただ」と、つかみかかっているのを奏は見る。奏の父親で東京地検特捜部の検事だった辻英介(佐々木蔵之介)は、汚職事件を捜査中に証拠の捏造の疑いをかけられて自殺していた。
奏(石原)の前に父の死の真相という大きな壁が立ちはだかる。かつての部下だった検事に接触するが、待ち合わせのカフェには監視する者がいた。
外の公園でふたりは話すことになった。しかし、その父の元部下は「どうしても話すことはできない」と、いうばかりだった。謎は深まるばかりである。
野木の父・浩一郎(中村)の自宅が放火によって全焼する。この直前に野木は父を訪れていた。大きく火の手があがるなかで、警戒をする警察官に野木は「私がやりました」と自首する。
ドラマの第1話「許されない初恋」(4月9日)の冒頭。検事の奏が自分の部屋のなかで、繰り返す。「検事の西村と申します。野木真樹さんですね。あなたには現住建物放火罪の容疑がかかっています。これは事実ですか?」
これが物語の伏線となって、さまざまな疑惑と謎がテンポよく進んでいく。野木が脇腹の痛みで診察を受けたのは、奏が同棲している医師で婚約者の奥田貴志(安藤政信)だった。野木は胆のうがんの疑いが強く、手術が早急に必要だというのが、奥田の診断だった。
野木との逃避行と明らかになる真実
第7話「最後の逃避行」(5月21日)に至って、放火容疑で留置場にいた野木が喀血(かっけつ)して入院した。見舞いに訪れた奏に野木は「このまま一緒に逃げよう」と、手を握る。
「それでは、私が逮捕される」といいながらも、ふたりは母校のある松本に向けて長距離バスに乗り込むのだった。そして、学生時代と同じようにクルマに乗って、高台から流れ星を見た。奏は、婚約指輪をはずしていた。
奏の取り調べのなかで、野木は「(学生時代の)あのころが一番幸せだった」といっていた。それを奏は野木に向けて言う、「私も同じ」と。