2024年7月3日(水)

BBC News

2024年7月1日

イラン大統領選挙は、保守強硬派のサイード・ジャリリ氏と、改革派とされるライバルのマスード・ペゼシュキアン氏を候補に、5日に決選投票が実施されることとなった。内務省が6月29日に発表した。前日28日に投票された第1回の投票では、当選に必要な過半数票を得た候補がいなかった。

内務省が発表した早期の開票結果によると、決選投票に進んだ上位2人の両候補は第1回の得票率がともに40%ほどで接戦だった。

元心臓外科医で元保健相のペゼシュキアン氏が、元核交渉担当者のジャリリ氏を100万票近く上回った。

ペゼシュキアン氏は、女性に厳しい服装規定を課す道徳警察の行動は「不道徳」だとし、異なる対策を公約している。改革派と目されているが、最高指導者のアリ・ハメネイ師に非常に忠実な姿勢を示している。

コメンテーターらからは、ペゼシュキアン氏が当選しても、トーンが変わる以上の変化は期待できないとの声が出ている。

今回の大統領選は、エブラヒム・ライシ前大統領が5月19日に、乗っていたヘリコプターの墜落で死亡したのを受けたもの。山岳地帯で発生したこの事故では、他に7人が死亡した。

イランの有権者は6150万人。今回の選挙ではハメネイ師が「最大限の」人々による投票を呼びかけたが、投票率は40%ほどにとどまり、1979年のイスラム革命以来最も低かった。

同国では2022年、厳格な服装規定に違反した疑いで道徳警察に拘束されたマサ・アミニさん(22)が死亡。抗議デモが次々と起き、国内が大きく揺れた。

当局が弾圧に乗り出し、人権団体は数百人が殺され、数千人が拘束されたとしている。

(英語記事 Iran's presidential election moves to run-off after low turnout

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c98qlyr2e5jo


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