2024年7月30日(火)

BBC News

2024年7月30日

パリ・オリンピック(五輪)は競技3日目の29日、イギリスもメダルラッシュとなった。今大会最初の金2個を含む、6個のメダルを獲得した。

イギリスはこの日、競泳、馬術、マウンテンバイク、カヌースラローム、飛び込みでメダルを獲得した。

総合馬術団体で連覇

最初の金メダルは総合馬術団体で、東京五輪からの大会連覇となった。

メンバーは、東京五輪の優勝チームの一員だったトム・マキューアンとローラ・コレットの2人に、ロス・キャンターを加えた3人。馬場馬術とクロスカントリーの2種目を終えた28日の時点でトップに立ったが、この日の障害馬術ではペナルティーを取られるなどし、フランスとの差は一時4.7ポイントまで縮まった。

しかし、3人とも気を緩めず、金メダルを手に入れた。銀はフランス、銅はメダル初獲得の日本だった

続く個人戦には、上位25人が出場。コレットは3位に入り、この日2個目のメダルを手にした。金メダルはドイツのミヒャエル・ユング、銀メダルはオーストラリアのクリストファー・バートンで、マキューアンは4位だった。

パンクを乗り越え金メダル

イギリスにとって続く金メダルは、マウンテンバイク男子のトム・ピドコックが獲得した。トラブルやパリの地元選手への大声援にも負けず、奇跡的な逆転で表彰台の頂点に立った。

優勝候補だったピドコックは、序盤からレースをリードした。だが、パンクに見舞われ9位に後退。トップとのタイム差は40秒まで広がった。

しかし、ここから挽回すると、フランスのヴィクトル・コレツキーとの抜きつ抜かれつのバトルに。最後はコレツキーを振り切り、金メダルを獲得した。

カヌースラローム男子で銀

カヌー・スラローム男子シングルスでは、アダム・バージェスが銀メダルを獲得した。

世界ランキング11位ながら今大会好調のバージェスは、予選を4位で通過。決勝も素晴らしいパフォーマンスを見せ、フランスのニコラ・ジェスタンを残した段階でトップに立った。

しかし、ジェスタンは地元の観客を大喜びさせる完璧さで、バージェスより5秒以上速いタイムを記録し、金メダルを獲得した。

デイリーが金銀銅すべて獲得

飛び込み男子シンクロナイズドダイビング10メートル高飛び込みでも、トム・デイリーとノア・ウィリアムズのペアが銀メダルを勝ち取った。これが五輪出場5度目でおそらく最後とみられるデイリーは、自身5個目となる五輪メダルを手にした。

デイリーは東京五輪で金メダルを獲得した後、2年間飛び込みから遠ざかった。しかし、五輪に出場する姿を見たいと、長男ロビーさん(6)が言ったことから復帰を決めた。

デイリー今大会、ローイングのヘレン・グローヴァーとともにイギリス選手団の旗手に選ばれた。個人種目には出場しないため、この日の種目がメダル獲得の唯一のチャンスだった。

デイリーとウィリアムズのペアは、6本すべてで印象的な演技を見せた。だが、世界チャンピオンの中国の練俊傑、楊昊組ペアが一段上の演技で金メダルを獲得した。

デイリーはこれで、2008年北京大会で14歳で五輪デビューして以来、金1個、銀1個、銅3個の五輪メダルを獲得した。この日の表彰式では、表彰台の上から家族にキスを贈った。

競泳男子で銀、ピーティはコロナ陽性

競泳男子200メートル自由形では、マット・リチャーズが外側のレーンから見事な泳ぎを見せ、銀メダルを獲得した。金メダルのルーマニアのダヴィド・ポポヴィッチとはわずか0.02秒差だった。

一方、イギリス選手団は29日、競泳男子の名選手アダム・ピーティが新型コロナウイルス検査で陽性と確認されたと明らかにした。ピーティはこれまでの五輪で計6個のメダルを獲得している。

ピーティは100メートル平泳ぎの決勝を前に、「気分が悪くなった」という。今後、リレー競技への出場も予定しているが、状況は不透明となった。

(英語関連記事 GB win six medals on day three of Paris Olympics

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cqqlwzwn4ero


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