2024年12月22日(日)

JAPANESE, BE AMBITIOUS!米国から親愛なる日本へ

2024年7月29日

 NTT(グループ)の海外進出は失敗の連続と言っても過言ではない。しかし、ここサンフランシスコ・シリコンバレーでは、失敗をあげつらうほうが非常識である。失敗に懲りないGuys(連中)がいる街だからだ。

 日本ではガリバーのNTTも、シリコンバレーでは、One of themに過ぎない。しかし今、世界の「ゲームチェンジャー」になるという野心を持って〝仲間づくり〟を始めている。

サンフランシスコのダウンタウンにある「NTT Experience Center」(WEDGE)

 その武器となるのが「IOWN (Innovative Optical and Wireless Network:アイオン)構想」だ。現在、戦略物資となっている半導体をリプレースする可能性を持っている。日本でも〝国家プロジェクト〟の半導体製造会社「ラピダス」が、線幅2ナノメートル(ナノは10億分1)の半導体製造に挑もうとしているが、微細化には限界がある。積層化も進められているが、半導体による電気通信に対して、IOWNは光通信であり、圧倒的に電力消費量が少ない。生成AIは、大規模で強力なデータセンターを必要とするため、大量の電力を必要とする。その消費電力を大幅に削減することができるのがIOWNなのだ。

 IOWNの仲間づくりの先頭に立っているのが、NTTリサーチの五味和洋社長だ。スティーブ・ジョブズがiPhone発表のプレゼンを行ったことでも知られるThe Moscone Center(モスコーニ・センター)の真向かいに建つ「NTT Experience Center」で話を聞いた。

五味和洋(Kazuhiro Gomi)
NTTリサーチ 社長
1985年にNTTに入社、2001年にNTTコミュニケーションズグローバルIPネットワーク事業部担当部長、10年にNTTアメリカ社長、19年からNTTリサーチ社長。(WEDGE)

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