イギリス各地で騒乱が続いている。そうしたなか、キア・スターマー首相は6日、地域社会の「安全」を約束した。
スターマー首相はこの日、1週間前に騒乱が始まって以来2回目となる緊急事態対策委員会「COBRA会議」を開いた。
その後、警察が必要とされる場所で確実に対応できるよう、政府は「できることはすべてしている」と述べた。
イギリスでは、7月末のサウスポートでの殺傷事件で3人の女の子が殺害されて以来、犯人は亡命希望者だという誤った情報が広がった。
こうしたことを受けて極右活動家などが各地で警察と衝突しており、これまでに400人以上が逮捕されている。
そうしたなか、当局は騒乱の抑止力として、迅速な起訴を進めている。
6日には、ジェイムズ・ネルソン被告が、4日にマンチェスターのボルトンで発生した騒乱での器物損壊罪で禁錮2カ月の実刑判決を受けた。一連の騒乱での実刑判決はこれが初めてとみられる。
スターマー首相は、「すでに100人が起訴されており、オンラインでの活動に関連しての起訴もある」、「大勢が出廷し、今週末までにたくさんの判決が下るだろう」と説明。
「これは暴動に関与した人たちへの力強いメッセージになるはずだ」と述べた。
また、イギリス検察庁(CPS)のスティーヴン・パーキンソン長官は、抗議者らが政治的な目的を果たすために「本当に深刻な治安妨害を計画していた場合」、テロ犯罪と見なすだろうと述べた。
7日にも、警察が把握しているだけで少なくとも30件の集会が予定されている。警察は状況を「管理可能」だとしている。
警察筋によれば、今後数日間のあらゆる混乱に対応するため、6000人近い公安官が動員されているという。