ロンドン南西部に5日と6日、世界的な覆面芸術家バンクシーの新作が2日連続で出現した。
5日には、リッチモンドのキュー・ブリッジ近くの壁に、ヤギのステンシル画が描かれているのが見つかった。
この作品では、壁の出っ張りの上にヤギのシルエットが描かれ、足元から岩が落ちている。また、壁に取り付けられた監視カメラがヤギの方向に向けられていた。
この監視カメラはその後、元の向きに直されている。
翌6日には、チェルシーのエディス・テラスにある家のふさがれた窓から、2頭の象が頭を出している壁画が見つかった。
英ブリストルを拠点に活動するバンクシーは、インスタグラムでこれらの壁画の写真を公開し、自分の作品だと表明した。
しかし、投稿に作品の説明文を付けなかったため、多くの人が自分なりの解釈をすることになった。
断崖絶壁にいるヤギの絵については、人類が現在「絶滅の危機にひんしている」ことを表しているという意見が出た。
一方、作品に監視カメラが含まれていることから、最も人目につかない場所でもプライバシーが存在しないことを表していると解釈する人もいた。
バンクシーは今年3月にも、ロンドンに作品を残している。フィンスベリー・パークの建物の壁に吹き付けられた緑色のペンキと、その下にスプレーペンキの器具を手にして立つ人物の絵は、その手前に立つ枝葉を落とされた木と合わせて眺めると、緑の葉が豊かに生い茂る木の姿に見えるようになっている。
(英語記事 Banksy artwork appears on west London building/Second Banksy artwork in two days appears in London)