2024年11月25日(月)

社食に企業の想いあり

2014年2月6日

 また、ネットプロテクションズがベンチャー企業として急成長した会社であり、「スタッフの加入も多く、社内の雰囲気が頻繁に変わる」ことも理由のひとつという。派遣スタッフも50人近くいるため、意図的にコミュニケーションの場を設けることで風通しのよさにつながる。 

 岡田さんと同じく入社3年目という五十嵐優美さんは、自社の魅力をこう語る。

 「社員の平均年齢も約28歳と若く、居心地がいいです。自分の意見を上の人にも言いやすいところが好きです」

ベンチャー他社に取材も
「会社の風土には常に水を」

 同社にはこのほかにもいくつかの福利厚生がある。近辺にある飲食店数店と契約しているため、社員証を見せると割引価格で利用できる。これ以外にも、コンビニやレストランで利用できる月に7000円分の食事券支給も。また、読みたい書籍を申告すれば会社が書籍代を負担し(その代わり、読み終わったあとは共有スペースに置く)、自主的にビジネスセミナーなどを受けに行く場合は半額を会社が負担してくれる。

休憩スペース「cocela」

 社内にある休憩スペースは「cocela(コケラ)」という名前。緑と白を基調としたデザインで、靴を脱いで上がれる場所もあり一見するとカフェのような場所だ。この場所のデザインやコンセプト作りにもわくラボメンバーを含む有志のメンバーが参加したそうだ。

 また、わくラボのメンバーは同じベンチャー企業にインタビュー取材に行くことがある。会社の成り立ちや、立ち上げ時の状況、組織編成のほか、面白い取り組み、コミュニケーションの方法などを聞くが、一番参考になるのは「組織の成長に伴って、どのように風土が変化してきたのか、またその都度、どのように課題を克服してきたのか」という点だという。

 「会社の風土を保ち、よくするためには常に水をあげていかなければならない。会社が成長するごとに、スタッフが会社に求めるものも変わってくると思います。それが何か、社内にいるだけでは客観的に自社のことがわからないので、他社の取り組みを知ることは参考になります」

 若手社員たちが企画する「社食」の取り組み。なぜ社食が必要なのかを若手社員が汲み取り行動を起こしていることに、このベンチャー企業の強みがあるように感じた。


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