
イスラム組織ハマスが運営するパレスチナ・ガザ地区の保健当局は23日、イスラエルが今回の軍事作戦を始めてからのガザでの死者が、5万人を超えたと発表した。
保健当局によると、死者は5万21人になった。これは、現在の戦争が始まる前のガザの人口(約230万人)の約2.1%で、ほぼ46人に1人に相当する。
負傷者は11万3274人になったという。
同当局によって発表される各種の人数は、今回の戦争を伝えるのに幅広く使用されており、国連や国際機関も信用している。一方、イスラエルは、正確ではないと主張し続けている。
BBCを含む世界各国のジャーナリストらは、どちらの側から発表される人数も、検証することができていない。独自にガザに入ることを、イスラエルが認めないためだ。
ガザ保健当局が今回発表した死者数は、民間人と戦闘員を区別していない。
国連の人権高等弁務官事務所(OHCHR)は昨年11月、ガザで6カ月間に確認された死者のうち7割近くが女性と子どもだったとする分析結果を発表した。
今年1月には英医学誌ランセットが、ガザでの死者数は、ガザ保健当局の公式報告より最大41%多い可能性があるとする研究報告を掲載した。
現在の戦争は、2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃したことで始まった。この攻撃では民間人を中心に約1200人が殺害され、251人が人質に取られた。
イスラエルは大規模な軍事攻撃で応じている。多くの死傷者を出し、住宅やインフラに甚大な破壊をもたらしている。
ガザ保健当局は23日、直近の24時間で、ガザで少なくとも39人が死亡したと発表。イスラエルが18日にガザでの軍事作戦を再開してからの死者は、計673人に上ったとした。
(英語記事 More than 50,000 killed in Gaza since Israel offensive began, Hamas-run ministry says)