私の経験では、外国人へのお土産で一番喜ばれるのが銀座菊廼舎の「冨貴寄」です。取材で本店を訪れた際にも、店員の方から「ノー・バター・クッキー」と教えられて「ワォー」と、驚いている外国人との会話が聞こえてきました。
冨貴寄には、和風クッキー、金平糖、和三盆糖、打ち物などの干菓子が約20種類入ってます。和風クッキーは、プレーン、白ごま、黒ごま、紫蘇、抹茶、青のり、黒糖、ココア、生姜、けしの実、ココナッツと11種類があります。
最初は、たくさん入っているなと思うのですが、口に入れるたびに別の味を楽しむことができるので、伸ばす手が止まらなくなります。
冨貴寄の中でも特に気に入っているのが「ことほぐ」です。干菓子で作られた富士山が中央に置かれ、「鯛」「松竹梅」という縁起物が並びます。缶のフタを開けると、その華やかさに、まず目で見て楽しめます。
持ち運んでも、この形が崩れていないことにも驚きますし、一つひとつ作っていくのはさぞかし大変だろうと想像します。5代目の井田裕二さん(49歳)が教えてくれました。
「ぎゅっと詰めているので形はくずれません。毎回違う柄を作っていると大変なので、1日1種類2000個程度作っています」