
韓国の憲法裁判所は24日、韓悳洙(ハン・ドクス)首相に対する弾劾訴追を棄却し、同首相を大統領代行に復帰させた。
韓氏は昨年12月、非常戒厳を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が国会で弾劾訴追され、職務停止となったのを受け、大統領代行に就いた。
しかし、韓氏も国会で弾劾訴追され、大統領代行を務めたのは2週間だけだった。その後、大統領の権限は、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政相が代行している。
韓氏は大統領代行になってすぐ、憲法裁判所の新しい裁判官の任命を阻止した。野党は、憲法裁の空席を埋めることで、尹氏の弾劾の見込みが高まると考えていた。
こうした経緯から、野党は国会で韓氏の弾劾訴追案に賛成した。
しかし、憲法裁はこの日、韓氏に対する弾劾訴追を棄却した。裁判官7人が訴追を退け、1人が支持した。
棄却の決定が発表されると、韓氏は「憲法裁判所の賢明な判断に感謝する」、「私は政府の秩序を取り戻すために努力する」とコメントした。
憲法裁は今後、尹氏の弾劾について判断を示すことになっている。国民にとっては、気をもむ状況が続く。
尹氏は昨年12月14日に国会で弾劾訴追され、職務停止となった。弾劾は憲法裁が賛成して初めて恒久的なものとなる。憲法裁が弾劾訴追を認めなければ、尹氏は直ちに大統領の職務に復帰する。
尹氏に対する決定の宣告期日はまだ設定されていない。ソウルではここ数週間、尹氏の支持者と反対者によるデモが拡大。先週末は数十万人が参加した。