ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は26日、黒海における停戦の条件としてロシアが制裁解除を要求していることに対して、アメリカが「強く立ち向かう」ことを望んでいると述べた。
ゼレンスキー大統領はこの日、パリで欧州各地のジャーナリストとのパネルインタビューに応じた。
BBCのジェレミー・ボウエン国際編集長が、アメリカがロシアの圧力に抵抗するかどうか尋ねると、同氏は「そう願っている」と述べた。
また、アメリカと欧州の軍事力の差について問われると、欧州はこの戦争を通じて大きな力をつけてきたと指摘。
今後も兵器の製造を増やし、3~5年でアメリカに並ぶだろうとの見通しを示した。
ゼレンスキー氏はこの日、エマニュエル・マクロン仏大統領と会談。フランスは新たに20億ユーロ(約3200億円)の軍事援助パッケージを発表した。
パリではゼレンスキー氏の訪問を受け、エッフェル塔がウクライナの国旗の色にライトアップされた。
ゼレンスキー氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の脅威を真剣に受け止めるよう、欧州各国に要請している。
欧州の国々は、以前は軍事力の面でアメリカに頼っていた。しかしドナルド・トランプ氏の米大統領就任以来の発言を受け、アメリカが将来的に同盟からいなくなる可能性があると認識し始めている。
欧州の指導者らは27日にパリに集まり、ウクライナでの戦争に関する協議を行う。
アメリカを含んでいない「有志連合」は、将来の停戦が合意された場合に、欧州および他の国々が提供できる支援について合意を形成しようとしている。