2024年7月16日(火)

「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2014年4月10日

「ヒヤリ・ハット」を日ごろから減らす

 「リスクをクライシスにしないためには」の考え方の例として、大学での講義では「ハインリッヒの法則」を話します。

 「1つの重大事故(死亡や重症)の背後には29の軽微な事故(軽傷)があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット=傷害には至らなかったもののヒヤリとしたりハッとした事例)が存在する」といった、保険屋さんだったハインリッヒさんが災害事故を分析して「発見した法則」です。

 ここから導かれる教訓は、「重大事故の背後のヒヤリ・ハットを日ごろから減らすこと」といえます。

 その現代的なヒヤリ・ハットと日ごろの対処法には、子どものことではたとえばこのようなことがあります。

・幼児はたったの2cmの水たまりで……保育所の洗面所で事故死があった。
⇒だから、洗面所や洗濯機・お風呂の残り水は溜めない。
・柱の角や固い壁に子どもが……激突事故はひんぱんに起きている。
⇒柱の角や壁をやわらかい布などで保護する。
・屋上の天窓などの劣化で……小中学生が天窓を突き破り転落死が起きている。
⇒屋上やベランダ・遊具や子どもが触れそうなモノなどの劣化を時々点検する。

 携帯電話ではこんなデータがあります(文部科学省「子どもの携帯電話等の利用に関する調査結果」2009年5月)。

・チェーンメールを送られた場合に誰に相談しますか。
「誰にも相談しなかった:小6は18.5%・中2は34.4%・高2は43.4%」
学年が上がると誰にも相談しない子どもが多くなるんですね。
⇒だから、日ごろからのコミュニケーションが大切。

 凶悪な性犯罪に幼児と小学生が遭遇するデータもお知らせしましょう(警察庁2000年~2004年)。

・性犯罪はほとんどが放課後の15~18時に起きている。
・性犯罪はほとんどが園や学校外で起きている(幼児97.6%・小学生97%)。
⇒だから、日ごろから地域の信頼できる人を増やし、人の石垣で子どもを守ることが大切。


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