感動を巻き起こした「ありがとうT4」の7文字
ラストランを走るT4の車窓には、「ありがとうT4」の7文字が飾られていました。飾り付けまで、そのすべてをT4に乗務する検測員の方々が自ら行い、フォントや細部に至るまで、徹底的にこだわられたそれは、最終検測をさらに特別な瞬間に変えました。
実は、これを掲示して走るために東海道新幹線沿線の全自治体に掲示に関する条例等を検測員たちが確認。片道500キロメートルを超える沿線の自治体全てに、打診をしました。
そしてT4最後の検測には、検測を担当してきた電気検測員7名が勢揃い。普段では3〜4名で乗務するのですが、T4と7名はもはや家族。誰一人もかけることなく、T4の最終検測を7名とT4で終えることができました。
ファンにとってラストランは一大イベントでしたが、彼らにとってはあくまでもいつもと変わらない真剣な検測業務。でも全てが無事に終わると、そこに特別な笑顔が見られました。
貴重なT4の「オフショット」
T4にとって「家」とでも言うべき大井車両基地。検測やイベントがない日は、基地内の「事業用車庫」で待機していることも少なくありません。
ふだんはファンに囲まれて人気者のT4も、ここでは静かに日々の検測業務に備え身体を休ませています。
賑やかな駅のホームとは打って変わり、ここでの時間は穏やか。検測員とT4だけの穏やかな時間の元、「次回も頼むよ」と来たる検測日に備えます。