2024年11月22日(金)

社食に企業の想いあり

2014年5月16日

 取材に訪れると、6人の社員の方が迎えてくれた。彼らは社員食堂の「オーナー」たち。社食オープンが決まったとき、社食のコンセプトや運営方法を決める「オーナー」の募集がかかり、社内から40名ほどの立候補があった。プレゼンを通して社員投票で選ばれたのが彼らだという。

 「食べることは一瞬で人を幸せにできます。人の幸せにダイレクトにつながる食堂やカフェという場所の立ち上げにぜひ関わりたいと思いました」(検索サービスカンパニー 皆川久美香さん)

 「会社での仕事は広告営業ですが、休日などに農家のお手伝いをしています。農家とインターネット企業は遠い存在に感じられるかもしれないけれど、食堂ができたらつながれる部分があるのではないかと思いました」(マーケティングソリューションカンパニー 大野憲司さん)

 6人は男女3人ずつで、部署はばらばら。オーナーに立候補した理由もそれぞれ異なる。ただ、オーナーに決まってから社食オープンまでの1年間、ほぼ毎日のように顔を合わせて2~3時間ミーティングを行ってきたといい、交わされる会話から仲の良さが伝わってきた。

オーナーの皆さん。前列右から、武井直子さん、皆川久美香さん、大谷夏子さん、後列右から大野憲司さん、箕輪憲良さん、岡田義一さん

10階と15階のカフェで
コーヒーの風味が違う理由は?

 6人と宮坂社長とで都内のカフェを巡ったり、同社の石巻復興ベースで合宿を行ったりしながら、まずは社員食堂の目的やコンセプトをまとめていった。コンセプトをまとめることを最も重要視し、一番時間をかけたという。

 「コンセプトをどうするのか。また、6人で決めたコンセプトをどのようにかたちにすれば伝わるのか。プロジェクトを早く進めなければという焦りもありましたが、これに1カ月かけました」(ソーシャルアクション室 箕輪憲良さん)


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