2024年11月22日(金)

社食に企業の想いあり

2014年5月16日

 「『社員が誇れるような場所にしたい』『会社に愛されていると感じられる場所に』という気持ちはありました。それをどうかたちにすれば良いのか。デザイン会社の方にもたくさんアドバイスをいただきました」(コーポレートコミュニケーション本部 大谷夏子さん)

 まずはカフェから見学させてもらった。東京ミッドタウンの10階にあるカフェ「CAMP10」。15階にあるカフェは「CAMP15」だという。2つのカフェのコンセプトは少し違う。「CAMP15」はインプット、「10」はリラックスに重点を置いたスペース。コーヒーの味も「15」では刺激が強い深煎り、「10」はリラックスできる風味なのだそう。カフェ内のスペースも、「15」はホワイトボードを使って簡単な企画会議などを行える「マッシュアップ」ゾーンが広く、「10」はくつろげる「リラックス」ゾーンが広い。芝生やハンモックのあるスペースもある。

CAMP10。カフェのパンはビル内で焼いている。ハンモックがあるリラックスゾーンも魅力的

 カフェ内のテーブルや椅子、ソファの大きさやデザインはバラバラ。インターネットオークションサービス「ヤフオク!」で、メンバー自ら競り落としたものなのだという。木目調の床と、不揃いだが洒落たデザインのインテリア。なんだか、代官山あたりのカフェにいるような気分になる。

 このカフェではドリンクやスープのほか、焼き立てのパンを購入することができる。ビル内にベーカリーをつくるのは設計上の理由から大変だったと言うが、その甲斐あってか、1日に700個以上のパンが売れているという。

地下階にある社員食堂
課題は「開放感」

 いよいよ社員食堂へ。食堂はビル内ではなく、ミッドタウンから徒歩数分の距離にある。場所は諸々の事情から非公開だ。

 社員食堂の名は「BASE6」。カフェの「CAMP」やこの「BASE6」の名は、宮坂社長が登山好きであることにちなんでいるという。登山の際に準備を行い、根拠地となるベースキャンプ。社員食堂やカフェは、プロジェクトをスタートするときや発進するときにパワーを蓄える場所、何かあったらいったん戻って羽を休めることができる場所、そんな意味が込められている。「6」は六本木の「六」から。

 食堂をつくる上での課題のひとつは、食堂が地下階にあることだった。


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