2024年11月26日(火)

ペコペコ・サラリーマン哲学

2009年6月1日

人生は偶然の重なり

 私のこういった経験は、後に経理・財務の仕事をしていく上でとても役立ちました。机の上で学べない、現場のことを体で経験したからです。

 しかし、それは、あくまで後でわかったことです。身になる経験かどうかなんて、後になってみないとわかりません。

 人生は一つひとつの偶然の重なりです。格好つけて英語でいうと、by chance とか、by accident です。人間なんて生まれてくるときから「出たとこ勝負」です。目の前のことを一所懸命やることを続けて、年をとって、だんだんにいろんなことがわかってきます。

 20代、30代と、40代とでは価値観も判断も変わります。若いうちに「嫌だ」「つまらない」と思った仕事を、将来もそう思うとは限りません。私も「むしろ良かった」と思うことも「悪かった」と思うこともあります。

 サラリーマンが自分で望んだ仕事をやることはほとんどないでしょう。だからキャリアプランなんて考えても、全くとはいえないにしても、“ザックリいえばムダである”と私は思います。

 だからといって将来の夢を見てもムダだと言っているわけではありません。むしろ、心のなかでいだく“架空”の夢は大きければ大きいほどいいと思います。タダだし、口を堅くしていれば、誰にも迷惑をかけないからです。でも、その夢に合わせて、今日、いま、何をしようかなんて、いちいち考えていたら、疲れてしまうだけです。

 人生「出たとこ勝負」と思って、目の前のことを一所懸命にやる。そんな生き方も悪くない。いえ、私は、こんな生き方がいいと思います。

 

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