「お友達人事が着実に増えた。自由かっ達に議論する雰囲気ではなく、金融政策決定会合や支店長会議なども、福井俊彦前総裁時代に比べて盛り上がらない」。
白川方明総裁の就任後、2年目を迎えた日銀内から、こんな不満の声が聞こえ始めた。
白川総裁は昨秋以降、海外の中央銀行首脳と週末も電話連絡を取り合うなど、世界的な金融・経済危機への対応に奔走。しかし、人事など苦手の内部管理や政府・与党との調整は、実務のほとんどを山口広秀副総裁に「丸投げ」している。
最近の人事では、総裁と同じ「英語に堪能な理論派」を重用する傾向が強まっていると、ある幹部。同じ志向の人間を周囲に集めれば、白川体制の「内部分裂」が現実味を帯びてくる。
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