日本のテレビ各局は地震発生直後から、津波への対応を呼びかける放送をした
日本で8日深夜、東北地方の沖合を震源とするマグニチュード(M)7.5の地震があった(速報値はM7.6)。青森県八戸市で震度6強を観測し、多数の住民に避難指示が出された。
気象庁によると、地震は午後11時15分ごろ発生。震源は青森県東方沖約80キロメートルで、深さは約50キロ。
北海道や東北で津波警報や注意報が出され、最大70センチメートルの波が観測された。警報は9日未明に注意報に切り替えられ、同日朝までにすべての注意報が解除された。
高市早苗首相は9日、7人が負傷したとの報告を受けていると述べた。また、今後1週間程度は気象庁や自治体からの情報に留意してほしいとし、「家具の固定など、日頃からの地震の備えの再確認に加え、揺れを感じたらすぐに避難できる態勢を整えていただきたい」と住民らに呼びかけた。
ロイター通信によると、避難指示は住民約9万人に出された。
木原稔官房長官によると、この地震で政府は首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置し、緊急対策チームを編成した。
地震の影響で、東北で新幹線の運行が一部停止している。
東北電力によると、東通原発(青森県)と女川原発(宮城県)で地震による異常は報告されていない。
国際原子力機関(IAEA)は、福島第一原発(福島県)の敷地内でも異常は確認されていないと日本政府から報告を受けたと発表した。東京電力は、青森県沖の地震発生を受け福島第一原発の現場パトロールを行い、設備に異常のないことを確認したと発表している。
福島第一原発は、2011年3月11日に東北沖で発生したM9.0の地震で損傷した。この時の地震は、日本の観測史上で最大規模のものだった。津波を引き起こし、東北沿岸部の多くの自治体が深刻な被害に見舞われた。死者は1万8000人を超えた。
日本は世界で最も地震が多い国の一つで、少なくとも5分に1回は揺れが発生している。
