韓国の例を見るまでもなく、テレビ番組の輸出は、輸入国での国家イメージの改善に留まらず、食品、ファッションなどの関連文化への関心の高まりによる各種産業の輸出の新興、さらには来訪する観光客の増加といった副次効果も期待できます。
筆者はUAEをはじめとする湾岸の王制・首長制の国家を頻繁に訪れているが、最近、特に気になることが二つある。第一は、筆者を日本人と認識する現地の方の比率が大きく落ちたことである。10年前では大半の現地人は私のことを日本人と考えてくれた。しかし、最近では、まず聞かれるのが「中国人?」である。違いますと答えると次に言われるのが「では韓国人?」である。そこまで来て、二人に一人の割合でやっと「日本人?」となる。
第二は、現地のホテルの衛星放送で日本のテレビ番組が姿を消しつつあることである。代わって断然幅を利かせているのが中国のCCTVの国際放送で、次いで韓国放送公社(KBS)の国際放送である。
一日も早く和製テレビ番組が中東・湾岸諸国で放映され、「貴方は日本人だよね」といわれる日が戻ることを期待している。
■「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。