テレビのニュースには拾われないかもしれないけれど、ネットの一部で盛り上がったあの話題。知りたい人へお届けします。
「エリー、マッサンより泣いてた」
感動から一転、ほのぼのした笑いへ
ツイッター上ではしばしば、リアルタイムで放送中のテレビ番組について視聴者たちが“実況”を繰り広げることがある。年末の紅白歌合戦やサッカー日本代表戦など高視聴率のものはもちろん、一部で話題のドラマも放送中には専用のハッシュタグが設けられ、感想が共有されていく。
3月末で好評のうちに終了したNHKの連続テレビ小説「マッサン」もそのひとつ。最終回は3月28日だったが、前日にあたる27日の放送も話題となった。この回では、シャーロット・ケイト・フォックスさん演じるヒロインのエリーが亡くなってしまう。最後まで愛を貫いたエリーとマッサンの2人に多くの人が涙した。だが、ツイッターが盛り上がった理由は、ドラマの内容だけではなかった。
連続テレビ小説が終了後すぐに同局で放送されるのは、生番組「あさイチ」。MCを務める有働由美子アナウンサーが直前の朝ドラを目にして感情のこもった表情をする様子がたびたび話題となるが、この日の有働アナは多くの視聴者が予想した通り号泣だった。それだけではなく、ゲストとして紹介されたシャーロットさんと玉山鉄二さんも涙。さらには通訳の女性まで涙ぐむ様子が放送され、ツイッター上では「エリー、マッサンより通訳さんが泣いてた」「通訳さんまで……」「みんな号泣」など、次々と関連のツイートが行われた。有働アナだけでなく、シャーロットさんや通訳の女性の分までハンカチが用意されていたことを突っ込む視聴者もいた。
「まさかのシャーロットさんの通訳さんまで泣いてて、マッサンでの感動が一気に飛んだww」とツイートした人もいたように、朝ドラでの涙が、「みんなが泣いていた」ことによりほのぼのとした笑いに変わった一幕。ドラマ放送終了後の生放送と、ツイッター上での感想共有が一体化した瞬間だった。ネット上で感想を書き込んだり、他の人の感想を読みながらテレビ番組を見ると一緒に見ているような一体感が味わえることがある。今回は、その成功例だったようだ。