2023年2月4日(土)

サイバー空間の権力論

2015年6月4日

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塚越健司 (つかごし・けんじ)

拓殖大学非常勤講師

1984年生。専攻は情報社会学、社会哲学。著書に『ハクティビズムとは何か』(ソフトバンク新書)、共編著に『「統治」を創造する』(春秋社)、など。TBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』火曜ニュースクリップ担当としてレギュラー出演中(http://www.tbsradio.jp/dc/)。

インフラとしてのドローン

 こうしてざっと現状のニュースを追うだけでも、ドローンに対する規制の前に、ドローンの可能性と問題点が十分に議論されないまま、技術だけがひとり歩きしている状況が窺えないだろうか。ドローンの多様性を駆け足で紹介してきたが、すべてに共通する点は、ドローンがインフラとして機能することは確実ではないか、ということだ。プライバシー(ドローンによる盗撮)やセキュリティ(ドローンハッキングによる意図的な事故)問題に加え、輸送面でもアメリカでは遂にAmazonにFAA(米連邦航空局)からテスト飛行の許可が降りたことからも明らかなように、数年後にはドローンが一般的な風景として社会に溶け込んでいくことも十分に考えられる。

 軍事面でもロシアが国産の水陸両用ドローンを開発するなど、小型のドローン部隊の存在が当たり前の風景になるとも考えられる。高速道路の維持管理にITを使用する構想を2013年に発表した東日本高速道路(NEXCO東日本)は、2020年までの実用化を目指し、すでにカナダ製のドローンを使用した実証実験を行っている。このように「インフラ」としてドローンを捉えてみれば、規制かビジネスか、といった二者択一の議論ではなく、インフラの有効活用を考えるのが妥当だろう。インフラとしての認識を共有するところからはじめるべきではないか。

  
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