全米オープン史上初 存命設計者のコースで開催
発表後、全米のゴルフ関係者も首を傾げた、というコメントがあちこちのメディアで報道された。しかも存命中の設計者のコースで開催されるのは全米オープン史上初のこと、という報道が同時に見出しになっていた。スタッフが興奮して連絡してきたのも納得である。
撮影:小平尚典
早速RTジョーンズJr.さんにお祝いのメールを送ると、「どうもR&A(英国ゴルフ協会・世界のゴルフルールを司るゴルフの総本山)がアメリカにおけるセントアンドリュース(スコットランド)と認定してくれたようなんだよ。10年の全米アマチュア選手権、16年の全米女子オープンの開催コースにも決まったよ」と元気なメールがすぐに返ってきた。
米国のセントアンドリュースに認定された、ということも世界で初めてのこと。セントアンドリュースは、500年以上もの歴史を持つ、ゴルフ発祥のコースである。
ゴルフ場が18ホールになったことやカップの大きさなどありとあらゆる世界のゴルフルールが決定されたのが、このセントアンドリュースでのことである。このセントアンドリュースと認定されたことは、大変な名誉である。
どれぐらい名誉かというと、過去のメジャー優勝者など、世界を代表する名プレーヤー達が異口同音に、「真のゴルファーの実力を試すのはスコットランドのリンクス(シーサイドコース)だ。砂丘にできたフェアウエイは、波のようにうねり、風は厳しく、ハザードは想像するよりはるかに大きい。とにかくボールを遠くに飛ばすことより、正確に飛ばすことを何よりも目指すことが必要となり、本来の実力が試される」という。
そのスコットランドのリンクスコースの代表がセントアンドリュースだからである。