家電口論

2015年9月29日

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多賀一晃 (たが・かずあき)

生活家電.com主宰

スマート家電グランプリ審査員。主催する『生活家電.com』を通じ、家電の新製品情報、使いこなし情報他を発信中。過去、某メーカーでAVメディアの商品企画を担当、オーディオ、光ディスクにも精通。また米・食味鑑定士の資格を有する。水、米、パン、珈琲、お茶の味に厳しい。

アプローチの違いも大きい

 さて、いろいろな可能性を秘めたネットとの接続。経産省もご推薦のHEMSの推進が遅々として進まないのは、それだけでしょうか? 私は単独と集団の違いもあると見ます。例えば、空気調整をしたい場合。空気調整は、6つの要素があります。「温度」「湿度」「気流(風)」「二酸化炭素」「揮発性有害物質(ホルムアルデヒドなど)」「粉じん(PM2.5、カビ、花粉)」です。

 空気調整を1つでこなす家電はありません。エアコンなら、温湿度、及び気流です。扇風機、サーキュレーターは、気流。空気清浄機は、揮発性有害物質、粉じん。加湿器、除湿器は、湿度。換気扇は、二酸化炭素、 揮発性有害物質。という具合に、バラバラです。

最近発表された、三菱の新型「霧ヶ峰」のスーパーイラスト。革新的な技術を盛り込んであるが、エアコンという枠は脱していない

 でも欲しいのは、イイ空気環境ですから、これらの連携プレーが欲しいのです。これはなかなかできない! 集団管理が必要なわけです。HEMSは、全ての家電とエネルギー情報のやり取りをして、家の総エネルギーを管理します。集団管理なわけですからね。

海外は個別から、日本は集団から

 今回、メジャーになってきた個々のネット接続。そして、エネルギー、空気環境など必要に応じて、集団での管理。これが実現すると、世の中、かなり変わってくると思います。家電が単独でネットに対応。そして、次にネット対応した家電をつなげるシステムが導入される。今までは、一気にシステムに持って行く話ばかりだったのですが、いろいろなアプローチ法があるということです。

 しかし、どちらかというと個別に入ろうとする海外メーカーに対し、集団で入ろうとする日本メーカー。どちらがアグレッシブに動けるのかは、お分かりの事と思います。進め方に閉塞感のある日本。こんな時は、海外からの風も期待したいモノです。そうでないと、最も欲しい将来像に辿りつけません。日本のメーカーは、もっと個別の「サービス」に目を向けるべきだと思います。

  
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