2024年4月17日(水)

WEDGE REPORT

2015年12月7日

ラスティ・ニクソン氏

 11月7日には、来年春に公開予定の映画「CANDiLAND(キャンディランド)」の主演で、アカデミー賞ノミネート俳優のゲイリー・ビジーの個別インタビューが、メディア向けに開催された。同作品は、昔プロのテニス選手として活躍していたピーターが、ガールフレンドのテスと世間から孤立してアパートに閉じこもり、自分たちの空想の世界「キャンディランド」を作る。このキャンディランドから、父親役のゲイリー・ビジーが、自分の息子ピーターとガールフレンドを解放しようとするストーリーだ。「製作までに13年の年月を要した」と話したのは、監督で脚本家のラスティ・ニクソン(Rusty Nixon)氏。

新しいゲイリー・ビジーが発見できる

 ニクソン氏は、ゲイリー・ビジーを父親役に選んだ理由をこのように話す。「この役柄を考えたときに、ゲイリー・ビジーしかいないと思い、候補者のなかでもトップに挙げた。この作品を通して、名悪役として過去40年間悪役に徹していたこれまでのゲイリー・ビジーではない、新しいゲイリー・ビジーが発見してもらえると直感した」。

ゲイリー・ビジー氏

 最近のゲイリー・ビジーといえば、見習いとして働きながら、本採用を目指すといったテレビのリアリティ番組『アプレンティス』に出演するという姿などが見られた。「このため、彼にとって、この映画が復活作品になるだろう」と、ニクソン氏。

 ゲイリー・ビジーは、父親の役柄を演じることに、「これまでに演じてきた役柄とはまったく違うから、とても新鮮だった」と話す。父と息子の関係に焦点を当てた映画だけに、俳優のジェイク・ビジーを自身の息子に持ち、娘や現在の恋人との間に5歳の子どももいるゲイリー・ビジーは、「私は子どもたちをとても愛している」と、体全体を使って表現していた。この映画を通じて、ゲイリー・ビジーは、「家族に注意を向けよう」というメッセージを送りたいと語った。

 「どんなに悲惨なことが起こったとしても、コミュニケーションを通して、お互いを理解する方法を見つけ出そう。愛することで、すべてが克服できるから」と続けた。最後に、ゲイリー・ビジーが演じた父親の役から、自分自身を見つけられるかという質問に「見つけられる。見つけられない。いや、わからない」。そう答えて大きな笑顔をみせた。新しいゲイリー・ビジーが見つけられる同作品の公開が待ち遠しい限りだ。
  
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