2024年11月22日(金)

Wedge REPORT

2016年3月6日

山北での夏期合宿で調理をする子供たち

伊藤さん(父):僕も、世間一般の価値観に引っ張られて生きてきた部分がありますが、以前よりも、考える視点に広がりが出てきたように思います。何よりも、子どもを自分の理想にあてはめて育てるのではなく、社会でしっかりと働ける人間に育てるという、子育ての基本にいつでも立ち返ることのできる親でありたいと思えるようになっています。

はじめ塾から得たこととは

伊藤さん(母):以前は、私たち夫婦も若くて経験がなかったために、子育ての方針が定まらずにぶつかることも多くて、子どもにとっては不安定な状況だったと思います。しかし、はじめ塾での学びを通じて夫婦の価値観を摺り寄せながら、同じ方向を向いていけるようになりました。

北川さん:我が家の場合、今、息子を近くで見ている限りでは、はじめ塾に通った1年半に何を得たのか、私が実感することはそれほどありません。おそらく近い将来に親許を離れ、彼自身が決断すべき場面や行動すべき場面にぶつかったときに初めて、その答えが見えてくるのだろうと思っています。

 私自身は、先生方が常々お話されている「仕切り直し」「今ここ」「三つの鍵 ①ケチな根性はいけない ②イヤなことはさけないで ③ヨイことはする」といった、短いセンテンスの言葉をいくつか自分の中に持ち得ていることが、それまでにない強みになっています。

高橋さん:重正先生の「人間とは何か」「いかに生きるべきか」の思想は、私が物事を考える上での道しるべになっています。人間に関する、その深い考察に触れることで、自分とそれを取りまく社会に起こる様々なことを、一喜一憂せず多面的に捉える余裕が持てるようになってきたと思います。

北川さん:確かに、今の社会の中で、様々な事情によって苦しんでおられる方々はたくさんいらして、私自身も足元の石に躓いては思い悩むのですが、はじめ塾でよく言われるように、ご飯を食べている時にはそのことにひたすら集中する、遊んでいる時も勉強している時も寝ている時でさえも、そのことに集中するということを積み重ねていたら、きっとその日一日を一所懸命生きたなあと実感でき、そのことこそが幸せだろうと思えるようになりますね。

  
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