世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年3月21日

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韓国の核武装化で日本も核保有国に……?

 朝鮮日報は米国のミサイル防衛などの非核防衛を、気休めであり、大量破壊兵器に通常兵器で対抗するのは滑稽である、と退けている。社説は米国の拡大抑止への疑念を示し、「ウクライナ、シリアでの軍事危機への米国の不作為から判断すると、米国はソウルがくすぶる灰になった後で、反応するだろう」と言っている。これは、オバマの縮小した国際イメージを再確認させる。1月の核実験後のオバマの「韓国の安全保障へのゆるぎない米のコミットメント」の誓いは、もはや信頼されていない。

 もし、米国がもはや韓国の安全保障を確保できないなら、韓国は独自に防衛しよう。次期米大統領は北の次の挑発への迅速な措置などの強い政策を必要とするだろう。韓国の主要紙が核兵器保有問題を提起した今、他の諸国、特に日本にも影響があろう。米国の信頼性は一度傷つけられると、再構築するのは難しい。韓国が独自の核計画を始めれば、台湾、シンガポールなどと共に、日本にあとに続く圧力がかかるだろう。米国がアジアでの同盟をそのまま保持するためには、社説の警告に耳を傾けるべきである。

出典:Michael Auslin,‘Will South Korea Go Nuclear?’(Wall Street Journal, February 16, 2016)
http://www.wsj.com/articles/will-south-korea-go-nuclear-1455559107

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 朝鮮日報の社説は、韓国内の有力な意見の反映として日本も注意を払う必要があります。とんでもない意見として、簡単に片づけるべきではありません。日本は広島、長崎の被爆経験があり、核兵器開発問題はタブーとされています。非核三原則もあり、核問題についての日本の議論は国際基準から見ると特殊です。韓国にはそういうことがないので、国際的基準の普通の考え方をすると評価しておいた方が良いでしょう。

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